私たちの肌は日々、外気や紫外線など様々な刺激にさらされ、また加齢とともに老化していきます。そのような外的刺激や内的影響による、肌内部の結合型セラミドの変化を調べました。
外的刺激による結合型セラミドの減少
表皮モデルに紫外線や洗浄剤などの様々な刺激を与えると、肌のバリア機能が低下することがわかっています。
（大正製薬先端美容研究所「 キレイな素肌と角層」）
このときの肌内部のセラミドを分析したところ、結合型セラミドが大きく減少していることが明らかになりました。
外的刺激による結合型セラミドの変化
バリア機能の異常を伴うような肌の疾患では結合型セラミドの量が少ないことがわかっていますが、実は紫外線や洗浄剤など日常的に受けてしまう刺激によっても結合型セラミドが減少してしまうのです。
老化による結合型セラミドの減少
外的刺激と同様に肌に大きな変化をもたらす老化についても、結合型セラミドへの影響を調べました。老化細胞を含む表皮モデルにおいて結合型セラミドの量を分析したところ、老化細胞によって結合型セラミドが大きく減少しました。結合型セラミドは、老化という内的影響によっても失われていくのです。
老化による結合型セラミドの変化
肌のバリア機能において重要な役割を担う結合型セラミド。しかし、肌が日常的に受けている外的刺激や細胞の老化によっても、減少してしまうことがわかりました。結合型セラミドを増やすことはできないのか？私たちは新たな研究にも取り組んでいます。
肌内部で起きる結合型セラミドの変化